マクロビオティックコラム

初めての「手作り納豆巻き」体験記

シェアする

納豆巻きなんてしばらく食べていなかったし、納豆自体ここ数ヶ月は縁遠くて、それでもまったく平気だったのに、なんだか急に納豆巻きが食べたくて仕方なくなってしまった。

市販の納豆巻きを買う

まずは、近所のスーパーで一本買った。原材料表示の「アミノ酸等」、つまり化学調味料が気にはなったが背に腹は代えられない。

食べたら、美味しかった! 納豆巻きってこんなに美味しかったかと目を見開かされる思いだった。

にわかに納豆巻きファンになった私は、次にデパート地下の寿司売り場でまた納豆巻きを買った。200円以上したから一パックしか買えなかったが、さすが寿司屋の納豆巻きだけあって、小ネギも入って美味しかった!

二度も食べたのにまだ満足できなくて、三度目は再びスーパーで、もう一度は近所の寿司屋で買った。

それでも食べ足りない! もっと食べたいぞ!

一回の買い物で何本も買ってお腹いっぱい食べられれば満足できたのかもしれないが、私は毎回値段を気にして一本しか買えないでいた。 納豆巻きはいわゆる「惣菜」。ちょっとした外食のようなもので、手作りよりだいぶ高くついているだろうという思いがあった。

もったいなくて、何本も買えない! 添加物も気になるし!

手作りすればたくさん食べられる

え~い、こうなったら手作りだ! それなら心ゆくまで食べられる!

私は納豆巻きを大量に手作りすることに決めた。玄米ご飯で、国産大豆の納豆で、安心・美味しい納豆巻きを作るんだ~い!

とは言え、納豆巻きなど作ったことがない。単純そうでいて、詳しいことはよくわからない。

ネットで調べて押さえたポイントは以下の四点。
1.海苔は半分に切って使う。
2.納豆には下味をつけない。
3.巻くとき、ご飯は薄く広げる。
4.包丁は濡らしてから切る。

追記:上記、「納豆には下味をつけない」とあるが、その後、色々と試した結果、納豆に少しの塩を混ぜる方法に落ち着いた。詳しくは「納豆巻きのレシピ」参照。

必要な道具、材料を買う

私は早速納豆巻き作りの準備に入った。まず「巻きす」を購入。続いて、納豆、しそ、小ネギも買った。

寿司酢は最初から調合されているものを使うつもりだったが、自然食品店にお目当ての「富士すし酢」がなかったため、酢と粗糖と塩を混ぜて作ることにした。

マクロビオティックでは寿司酢ではなく梅酢で寿司飯を作ることもあるが、はっきり言って梅酢では寿司屋の納豆巻きの味にはならない。

私は納豆巻きもどきが食べたいのではない。あの、厳然たる輝きを持った、寿司屋の納豆巻きが食べたいのだ!

だから、迷うことなく普通の寿司酢を使うことを選んだ。

納豆巻きを作る

納豆巻きを作るのは妹の仕事が休みの日にすることにした。その日、日頃の疲れから昼過ぎまで眠りこけている妹をよそに、私は納豆巻き作りに取りかかった。

まず、水加減を少なめにして酒を加えた玄米を三合炊いて。母直伝の調合比率で作った寿司酢を炊きあがった玄米ご飯に混ぜる頃、妹が起きたので、寿司飯に風をあてながらしゃもじで切り混ぜて照りを出す仕事は妹に任せることにした。

小ネギを切って、しそを洗って、納豆を刻んで。

納豆巻きレシピ

買ったばかりの巻きすに海苔を敷いて、寿司飯を広げ、しそと納豆、小ネギをのせて、巻きすでキュッと巻く!

納豆巻きレシピ

巻いた納豆巻きを皿に並べていく。単純だがなかなか手間のかかる作業だ。だがこれも愛しの納豆巻きのため。ゴールはもうすぐ……。

納豆巻きの完成

そして、ついに用意した寿司飯すべてを納豆巻きにすることができた! 合計14本! 今までは一本しか買えなかった納豆巻きが、一気に14本も目の前に現れたのだ!

原価計算をしたら、14本作ってかかったのは約950円。一本あたり70円足らず。安い! 安いぞ! 

有機玄米、国産大豆の納豆使用で海苔もつやつやの高級品、調味料も自然派、しかも小ネギとしそ入り豪華バージョンなのに安いぞ! これぞ手作りの醍醐味!

納豆巻きレシピ

とりあえず二本分を切って、ごぼう汁を添えて昼食とした。うわ~い、いただきま~す!

美味しい

手作りでちゃんと寿司屋の味になるかな、市販の化学調味料入りの納豆巻きに舌が慣れていて手作りを美味しいと感じられなかったらどうしようかな……と思いながら醤油をつけて食べてみたら。

おおっ! これは、美味しい! 寿司飯の風味も完璧。玄米だからプチプチしていてより楽しい。しそと小ネギというダブルの具を贅沢に使ったから香りも良くて、今まで食べたどの納豆巻きより気に入った!

妹も「うん、旨い」と満足げだ。

本当は五十回以上噛まなければいけないのに、「美味しい物は早食いになってしまう」という昔の癖がつい出て、あっという間に皿を空けてしまった。

けれど目の前には、まだまだ山盛りの納豆巻き……。私は食卓テーブルにまな板と包丁を持ってきて、切っては食べ、切っては食べし始めた。

納豆巻きレシピ

もはやまな板が皿代わり。「良かったね……」と言いながら食後のお茶を飲む妹を横目に、私は「やめられない止まらない♪」と、せっせと八本も納豆巻きを食べてしまったのだった。

これからは手作りで

初めての納豆巻き作りは、なんとも大成功に終わった。一パックしか買えずにもどかしかった日々にもさよならだ! これからは、納豆巻きを大量に食べたくなったら手作りしよう!

ただ、翌日、納豆巻きを食べ過ぎたせいかちょっと胃の具合が良くなかった……。美味しいからと言って食べすぎちゃいかんよな。腹八分目に医者いらず。またやっちまったなあ……。次回は気をつけよう、次回は。

(今回作った納豆巻きのレシピはこちら!)


運営者紹介

マクロビオティック羅針盤」運営者の遠藤です。

当サイトでは、マクロビオティックを初歩からQ&A形式で解説しています

マクロビオティック的に最もお勧めしたい献立「おにぎり・ごぼう汁定食」について「栄養学からも検証済み! 失敗しないマクロビオティック献立は?」で解説しています。

他に、メインブログとして「健康探究ブログ」を運営していますのでよろしければ遊びにいらしてください。

北海道旭川市在住。お茶の水女子大学卒業。

サイト説明詳細・運営者プロフィールはこちら

関連記事

初めての「鉄火味噌(てっかみそ)」体験記~サラサラした野菜の佃煮のよう。思った以上に美味しい。

マクロビオティックの「最高貴薬」と言われる鉄火味噌(てっかみそ)。その得体の知れなさに手を出せずにいましたが、ついにトライしてみました。そうしてわかるてっかみその実力! ぜひこのてっかみその魅力をお伝えしたいです。

初めての「ねぎ味噌」体験記

マクロビオティック料理の「ねぎ味噌」を初めて作ったときの記体験談です。ねぎと味噌だけが材料なのでしょっぱい味を想像していましたが、意外や意外、なぜこんなに甘いのか? ねぎ味噌のレシピも掲載しています。

初めての「マイースのハンバーグ」体験記

リマクッキング掲載の「マイースのハンバーグ」(卵も牛乳もパン粉も不使用)に挑戦したときの記録です。つなぎに使う地粉の「適宜」という指示がどれくらいかわからず、最初は失敗……。

初めての「梅酢で寿司飯」体験記

マクロビオティックを学んでからもずっと、勇気が出なくて使えなかった梅酢。鉄火丼を作ることになり、意を決して梅酢による寿司飯に挑戦してみることになります。果たして味は……?

初めての「豆腐チーズ」体験記

豆腐チーズなる、豆腐を味噌に漬けた一品を作ってみました。確かに、香りや食感がチーズに似ています。写真つきでレシピも紹介。

初めての「完全粉からセイタン作り」体験記

必要ないと思って敬遠してきたマクロビオティック界の大いなる謎、「セイタン」を、好奇心から手作りしてみました。

初めての「グルテン粉からセイタン作り」体験記

セイタンを手作りしてみて意外に美味しかったので、今度はグルテン粉から作ってみました。

初めての「食養第一期食そばパン作り」体験記~栄養バランス良く、副菜いらず

桜沢如一氏著「新食養療法」にマクロビオティック開始直後の「第一期食」として掲載されていた謎の食品「ソバパン」を作ってみました。

初めての「がんに効く玄米ご飯の炊き方」体験記

伊藤悦男氏著「がんに効く玄米の炊き方」を参考に、乾煎りしてから玄米を炊いてみました。

初めての「そばがき手作り」体験記

マクロビオティックにおける謎の食べ物「ソバカキ」を初めて手作りしたときのレポートです。練るのがとにかく大変!

ランダム記事

マクロビオティックはおすすめできない?

マクロビオティックに興味を持った人に対し、マクロビオティックを積極的にすすめるのをあまり見たことがありません。皆、どこか慎重です。けれどあまり恐れず、「一度、とりあえずやってみたら?」とまずマクロビオティックを相手に差し出してあげた方が良いと思うのです。

マクロビオティックを巣立った後の食生活・その2【マクロビオティック卒業から五ヶ月目】

マクロビオティックを卒業してから五ヶ月目の食生活を、写真入りで紹介。納豆ご飯・ごぼう汁定食、胚芽ビスケット、りんご。意外と節制が効いています。

煮詰まってイライラしたらりんごを食べる~焦りの陽性を穏やかな陰性で和らげる

煮詰まってイライラしている(陽性が強い)とき、甘いものがほしくなりますが、おすすめなのはりんごです。りんごはマクロビオティックにおいて最も陽性な果物とされています。

マクロビオティックを信じてみる気になった理由

胡散臭いとか、宗教っぽいとか、そんな疑惑の眼差しを向けられることもあるマクロビオティックだけれど。私はマクロビオティックの主張は信頼に足ると、最初に直感した。その理由は、マクロビオティックが無欲だから。

ショックからの立ち直り方「アベコベの法則+α」~すべてのものは移りゆく。「良い方向に向かって」。

ショックなことがあったとき、どうやって立ち直るか? マクロビオティック無双原理の「アベコベの法則」と、私独自のプラスアルファで、私は自分自身を鼓舞しています。

マクロビオティックコラムカテゴリー別記事一覧
マクロビオティックを考える
マクロビオティックフリートーク
マクロビオティック失敗談・初めての体験記
マクロビオティック実践記
アトピー性皮膚炎との歩みシリーズ
7号食実践記シリーズ
マクロビオティックからの卒業
マクロビオティック卒業後コラム
心の健康
運営者ブログ新着記事