久々に派手な失敗をしてしまった!
胃をいじめすぎたための腹痛で寝込むハメになってしまったのだ。
発端は、おやつとして食べたパスタ。玄米おにぎりとごぼう汁でしっかりとした食事を摂ってから数時間後、冷蔵庫にあった残り物のトマトソースパスタを温めて食べた。
おやつなのだから量を加減すれば良いのに、美味しくて、お腹いっぱいになるまで食べてしまった。
それから寝るまでに五時間くらい空けたのだが、どうもパスタというのは噛む回数が不足しがちになるせいか消化が良くない。
翌日、胃がもたれてしまっていた。
昨日パスタを食べ過ぎたせいだなと思いながらお腹が空くまで何も食べずに過ごして、なんとか空腹になってからいつものように玄米おにぎりを食べようとした。
すると、なんだか、空腹ではあるのだが胃が受け付けない感じがする。
ん? あまり入らないな。でもおにぎりくらいは食べた方がいいよな、栄養のためにも……と、私は、なかば無理矢理におにぎりを食べ進めた。
おかずとして、油揚げの甘煮や切り干し大根の煮物も用意してあったので、 せっかくなのだから……と、それらにも箸をつけた。
食べ物を流し込まれても、胃はしかめっ面をしながらも耐えてくれた。しかし、あるところまでいったとき。
胃に、稲妻のように鋭い痛みが走った。
あっ……ヤバイ!
私は痛みをこらえるためにとっさに背を丸め、ソファーに横になった。
痛む部分に直接手のひらを当てる。ドク、ドクと波打っている感じがする。
しまった……。やってしまった……。苦痛に顔をゆがめながら、私は、今回の事態を招いた原因を考えた。
まず、パスタというものに対して警戒心が弱まっていた。以前からパスタを初めとする麺類は消化があまり良くないという印象を持っており、注意していたのだが、しばらく麺類を口にしていなかったために油断してしまった。
そして案の定胃もたれになってしまったのに、弱った胃にさらに食べ物を詰め込むようなマネをした。
胃が完全に回復するまでは何も食べずにいるか、食べても玄米おにぎりを少量だけにするか、梅干しだけにするか。胃を養生する方法は知っているはずだったのに。
どうして普通に食べてしまったんだ!
イタタタタタ……。お腹をさすりつつ、私は必死でこの腹痛をプラスの方向で受け止めようとした。
ほら、病気って罰だって言うじゃない。秩序を乱すような食べ方をするから、反省を促すためにバシィッとムチで打ち据えられただけだよ。放っておかれるより、そうやって間違いを教えてもらえる方がありがたいってもんだよ。
ああ、この痛みもありがたく受け取ろうじゃないか……。
そんなことを考えているうちに痛みと痛みの間隔が広がってきて、横になって目を閉じていたからだんだん意識も遠のいて、いつの間にか眠ってしまった。
一時間ほどして起きると、腹痛はかろうじて治まっており、立って行動できるようになっていた。
よし、今日はもう何も食べないぞ! と決め、私は今回の失敗を心に刻んだ。
失敗して、失敗して、上達していく。マクロビオティックに王道なし。また一つ大人になった。
もう同じ轍は踏むまい!