気軽な気持ちで飲み始めたにんじんりんごジュース(レシピ)。おろし金でおろしてガーゼで搾るというのんびりした方法がまどろっこしくなり、ジューサーまで買って作るようになるほど本格的に気に入り始めていた。
だが、失敗する日は早々にやってきた。ジューサーを買って五日目……。
にんじんりんごジュースを朝に飲むことは、新しい習慣となりつつあった。その日も私はにんじんりんごジュースを淡々と作った。
ジューサーは、使うたびに洗わなければいけない。だから、一度の使用で、十分な量のジュースを作ってしまいたかった。「飲み足りないな~」と思うことがないように、私はにんじんをいつもは一本のところを二本、りんごは通常通り1/2個使ってジュースを作った。
できあがり量は250mlほど。長細いコップにたっぷりの量だ。甘くて美味しいそのジュースを、私はゆっくりと噛んで飲んだ。
数十分でお腹が空く
いつもであれば、にんじんりんごジュースを飲めば数時間は何も食べずに過ごせる。だがその日は胃の調子が良かったのか、ジュースを飲んだあと数十分でお腹が空いてきた。
じゃあ軽めに何か食べようと思い、私は大根おろしそばを作って食べた。だが、大根おろしそば一人前をお昼頃に食べ、夜寝るまでもつはずもない。夕方頃にまたお腹が空いてきた。
ここで私は迷った。一体何を食べようか。しっかり食べるには時間が遅いような気もする。だったら、そうだ、またにんじんりんごジュースを飲んだらどうだろう? あれなら軽いし、栄養もある。
私はその日二度目のにんじんりんごジュースを作った。にんじんは太いのを一本、りんごは1/2個……。
できあがったものを飲む。これで、その日一日に摂ったものはにんじんりんごジュース二杯と大根おろしそば一人前。いかにも小食で、体に負担がかからなさそうだ。私は、自分が体にとって良いことをしている気になっていた。
後編に続く…