マクロビオティックコラム

マクロビオティック優秀献立おにぎり・ごぼう汁定食誕生秘話

シェアする

マクロビオティックの食事として自信を持ってお勧めできるだけでなく、栄養学的にも安心のスーパーメニュー、「おにぎり・ごぼう汁定食」。

私の中ではアウトドア食で、家で食べるものとしてはあまり考えていなかった「おにぎり」と、豚汁風味の「ゴボウ汁」。この二つの組み合わせは、私に刻まれた冬の「熱々で美味しい!」記憶から生まれた。

それは、スキー授業の昼食。

北海道では冬に体育としてスキー授業が組み込まれていて、朝から学年全員でバスに乗り、スキー場まで行って滑る。

どんなに厚いスキーウェアを着、ごつい手袋をはめていても、吹きつける雪混じりの風に頬を叩かれ、プラスチック製のスキーブーツにも冷えがしみこむと、昼頃には体がすっかり凍えている。

お昼ご飯の時間となり、ロッジに入る。汗で蒸れた毛糸の帽子を脱ぎ、手袋も外す。かじかむ指先でリュックのファスナーを開け、家から持ってきたおにぎりの包みと、熱い番茶の入った水筒を取り出す。

食堂のおばちゃんたちが、発泡スチロール製の器によそってくれるのは、湯気をもうもうと上げる豚汁。トレイに豚汁とおにぎりを載せ、木目(もくめ)もあらわなテーブルにつく。

熱々の豚汁をすすると、食道から胃にかけて温かさが広がる。銀紙を開いておにぎりにかじりつき、豚汁をかきこむ。

すぐ隣は大きな窓。番茶をすすりながら、目を細める。さっきまで滑っていた山が、大粒の雪に煙っている……。

2007年の11月、降り止まない雪を家の窓から見ていた私は、あのときにタイムスリップしたような感覚を味わっていた。蘇ってくる、おにぎりと豚汁の美味しさ。すっかり体も温まって、午後、再び元気に滑ることができたっけ。

もう一度、食べてみたい。そうして作ったのが、スキー授業の昼食再現メニュー、「おにぎり・ごぼう汁定食」だった。

初めて作ったマクロビオティックおにぎり・ごぼう汁定食(玄米おにぎり、ゴボウ汁)

↑これが、そのとき作った「おにぎり・ごぼう汁定食」第一号。それまでもマクロビオティックを実践していた私だったが、この「おにぎり・ごぼう汁定食」は前代未聞の満足感と体調の良さをもたらし、以来、すっかり昼食の定番となった。

マクロビオティックを栄養学からも検証してみようと思い立ったとき、この「おにぎり・ごぼう汁定食」が研究候補の筆頭に挙がった。調べてみたところ、思った以上にいい線をいった。たんぱく質を補うため納豆を加えて栄養所要量的にも万全を期したのが、最終形「おにぎり・ごぼう汁定食」だ。

凍てつく冬の日、スキーウェアを着たまま頬張ったおにぎりと豚汁。「おにぎり・ごぼう汁定食」の中に、あの時間はいつまでも生き続ける。

(「おにぎり・ごぼう汁定食」について詳しくはこちら!


運営者紹介

マクロビオティック羅針盤」運営者の遠藤です。

当サイトでは、マクロビオティックを初歩からQ&A形式で解説しています

マクロビオティック的に最もお勧めしたい献立「おにぎり・ごぼう汁定食」について「栄養学からも検証済み! 失敗しないマクロビオティック献立は?」で解説しています。

他に、メインブログとして「健康探究ブログ」を運営していますのでよろしければ遊びにいらしてください。

北海道旭川市在住。お茶の水女子大学卒業。

サイト説明詳細・運営者プロフィールはこちら

関連記事

マクロビオティックは超高級~外食では食べられない価格と質

外食をほとんどしなくなった私が、自然派系レストランのサイトで美味しそうなメニュー表記を見つけた。自分の家で食べるメニューもレストラン風にしたらどうなるか考えて、一人満悦。

掌編小説:マクロビオティックとの対話~桜下の老人

マクロビオティックの哲学を題材に掌編小説を書いてみました。夢に向かって努力しているのになかなかうまくいかない主人公の前に、玄米おにぎりを持った老人が現れます。その老人が主人公に語りかけた言葉は……

マクロビオティックで長生き遺伝子発動

マクロビオティックはやはり長寿に関係あり! その秘密は老化をストップさせるSIR遺伝子にあります。

倒れた妹をオーサワジャパンのレトルト惣菜が救う

過労で倒れた妹が、オーサワジャパンのレトルト惣菜により救われました。煮物、主食、汁物まで、すべて揃っている!

外食前の玄米おにぎりで最低限の栄養確保

外食の前に玄米おにぎりを食べると、体調が崩れにくくなります。腹ぺこではなくなるため食べ過ぎず済んで、経済的にも良いです。

マクロビオティックは偏食?

マクロビオティックは偏食とは違います。嫌いだから食べないのではないし、食べようと思えば食べられるのですから。しかし、そのような見方をされても構わないと思っています。

「チャヤマクロビオティックレストラン」探訪記

チャヤマクロビオティック伊勢丹新宿店(ランチ)の感想、口コミ、レビューです。写真入り。ショートケーキが美味しかった!

埼玉県大宮氷川神社でマクロビオティック弁当持参の一人ピクニック

埼玉県の大宮氷川神社に、マクロビオティック弁当を持って行ってきました。

忙しい人のためのチャーハンおにぎり弁当

激務の妹に玄米チャーハンおにぎりを持たせています。主食とおかずを一品で摂れるお得料理です!

マクロビオティックで自炊力アップ

マクロビオティックのおかげで、自炊力、生活力がアップしました!

ランダム記事

アトピー性皮膚炎との歩み~6.砂糖禁止の衝撃

マクロビオティック料理のブログを開設したはいいけれど、マクロビオティックについてほとんど何も知らなかった私。渋々勉強し始めて、驚異の事実を知ります。砂糖を摂ってはいけない? なぜそんなルールがあるのか納得がいかず、マクロビオティックを深く追究することになります。

「干し大根、シイタケ、アズキのスープ」、曖昧レシピで謎のスープ完成、やり直し

久司道夫さんの本で見つけた「干し大根、シイタケ、アズキのスープ」。ぜひ作ってみたいと思ったのですが、レシピが簡潔で曖昧すぎて、半分は当てずっぽうにやるハメに。結果、できあがったのはどこまでも茶色いエキス。鍋に残ったのは大量の切り干し大根……。

初めての「食養第一期食そばパン作り」体験記~栄養バランス良く、副菜いらず

桜沢如一氏著「新食養療法」にマクロビオティック開始直後の「第一期食」として掲載されていた謎の食品「ソバパン」を作ってみました。

マクロビオティックだけで精神修養できるのか

マクロビオティックを実行すれば中庸の精神が得られるとされますが、私自身は、現在の楽な精神状態をマクロビオティックだけで手に入れたのではありません。

マクロビオティックは苦しいか?

私はマクロビオティックをやっていて苦しいと思ったことがありません。それは、マクロビオティックに対しいつも反発しているから。マクロビオティックを自分のものにするためには、この「反発」も大事なことです。従順なだけじゃ苦しいです。

マクロビオティックコラムカテゴリー別記事一覧
マクロビオティックを考える
マクロビオティックフリートーク
マクロビオティック失敗談・初めての体験記
マクロビオティック実践記
アトピー性皮膚炎との歩みシリーズ
7号食実践記シリーズ
マクロビオティックからの卒業
マクロビオティック卒業後コラム
心の健康
運営者ブログ新着記事