母が、一年ほど前に、「みつ豆」を作りたいと言って黒砂糖(黒糖)を購入しました。↓

↑こちら。特別栽培 喜界島(きかいじま)黒糖 粉末。(110g入り410円)
母の作りたがった「みつ豆」とは、寒天にゆでた豆をのせて黒蜜をかけたもので、その「黒蜜」を作るために必要だったのが黒砂糖だったというわけです。
しかし。一通り「みつ豆」の材料を買いそろえた母は、それで満足してしまったのか、一向に「みつ豆」を作ろうとしません……(笑)。
別に、腐る材料でもないので良いのですが、いつまでも放置されているこの美味しそうな黒糖が気になってしまって、「みつ豆」作りの前に、ちょっと味見させてもらうことにしました。(追記:その後、「みつ豆」を作り、この黒砂糖を黒蜜として使用しました!)
特別栽培

↑こちらの喜界島黒糖。鹿児島県の喜界島で、特別栽培で育てられたサトウキビを原料に作られています。
化学合成農薬および化学肥料の窒素成分を慣行レベルの5割以上削減して生産した農産物のこと。(引用:wikipedia 強調は筆者)
原材料

↑原材料は「特別栽培サトウキビ」のみ。
製造工程
↑こちらは、喜界島黒糖の製造工程が解説された動画。
サトウキビを圧搾し、その汁を、灰汁(アク)を取りながら煮詰めて冷やし固める昔ながらの製法で、一切の精製無し。
サトウキビの栄養を余すところなく摂ることができます。
しっとりふわふわ。香りフルーティー
この喜界島黒糖。パッケージの外側から見た感じではすごく細かなサラサラした粉末に見えたのですが、実際に触れてみると、しっとりフワフワ。
そして香りがとっても特徴的で、なんだか、抹茶とパイナップルを混ぜたような、フルーティーで、少し酸味のある香りなのです。
クセがない
そして、一体どんな味なのか、この黒砂糖だけでなめてみたところ……。
えっ……何これ、これが黒砂糖??
なんともミルキーで、コクがあり、それでいて全然クセがない。
舌の上でサラッと溶けます。
……えーーっ、黒砂糖といえばさ、あの独特の、かりんとうのような濃くて香ばしい匂いと、重ための甘さが標準っぽいような気がしていたけれど、この喜界島黒糖、その先入観をぶち壊してくる!! すごく上品で美味しい!
化学物質分が減った土壌
生産者の杉俣絋二朗(すぎまたこうじろう)さんによると、「化学肥料や化学物質分が畑から減少してくる」ことで、その畑で作られたサトウキビの黒糖がこのような「上品なコク」、「透明なすっきりとした甘味」を持つものになるそうです。(参考:オーガニック食材ショップ)
へえ~、そういうものなんですかね。でも確かに、ピュアな感じの味わいで、ピュアな土壌で育ったサトウキビゆえの風味と言われればそんな気もします。
きなこもちにしてみた
そんな、一般的な黒砂糖とは一線を画するこの「喜界島黒糖」を味わえる料理を作ってみたいと思い、できるだけダイレクトに黒砂糖を感じるにはどうしたらいいか考えて、「きなこもち」を作ってみることにしました。
切り餅…4個
きなこ…大さじ3.5
喜界島黒糖…小さじ4.5
塩…ひとつまみ(0.4g)

↑きなこに、喜界島黒糖を入れていきます。きなこの色味に近い、本当に、淡い色の黒砂糖です。

↑最後に塩をひとつまみプラス。

↑よく混ぜたら……。

↑ゆでた餅にたっぷりまぶして……。

↑完成!
美味しい

↑早速食べてみると……。
あっ。美味しい~!
やわらかい甘さで、きなこの風味も邪魔していないし、未精製の黒砂糖だから砂糖を食べているという罪悪感が低くて、たっぷりつけて食べられる感じ。
これ、いいですね!
料理に使いやすい
黒砂糖っぽい、かりんとうのような独特のクセが無い黒砂糖なので、すごく料理に使いやすいと思います。
健康のことを考えてなるべく体に害の出にくい砂糖を使いたい……なんてときにもってこいだと思います。
黒砂糖のメリット
そして今回、黒砂糖というものにどのような良さがあるのか改めて調べたところ、サトウキビの各種ミネラル成分がそのまま残っている……などの有名な事実の他に、特別な有効成分が含まれていることがわかりました。
それが、フェニルグルコシドと、オクタコサノール。
糖の吸収を抑制する働きがあるのに加えて、上白糖に比べて血糖値の上昇を緩やかにする効果がある。(*1)
疲労回復、筋肉痛の緩和、コレステロールの減少効果がある。(*2)
以上のことから、肥満などの生活習慣病予防効果や、持久力を高める効果が期待でき、2型糖尿病や高血圧の方に使う甘みとしても非常に良い(*3)とされているようです。(引用:*3わかさの秘密)
取り入れていきたい
うちでは、いつも砂糖として、創健社の「古式原糖」というものを使っています(800g入りで538円)。↓
↑こちらの「古式原糖」は、サトウキビの圧搾汁を煮詰めたものから遠心分離機で「糖蜜」を取り除いたものが原料になっていて(*4)、だいぶ黒砂糖に近くはあるものの、「糖蜜」が含まれていない分、有効成分が黒砂糖よりは少なくなっていることが考えられます。
なるべく体に良い砂糖を……と考えれば、家で使う砂糖をすべて「喜界島黒糖」にできればベストなのだろうとは思うのですが、「喜界島黒糖」は「古式原糖」の5倍以上の値段がして、普段使いにするのは現実的ではありません。
ですから、
煮物など、他の材料に紛れるような使い方をするときは「古式原糖」
黒蜜や、ホットコーヒーに入れるときなど、砂糖の存在感が際立つ使い方をするときは「喜界島黒糖」
有機の黒砂糖もある
ちなみに、この「喜界島黒糖」の販売元である「風と光」からは「国産有機黒糖」という、喜界島の有機栽培サトウキビを原料にした黒砂糖も発売されています。↓
↑こちら、100gで550円と、喜界島黒糖(110gで410円)の上を行く高級品なわけですが、どんな味なのか、いつか一度は取り寄せて試してみたいなと思っています!
追記:その後、有機黒糖を取り寄せてみた
2020年追記:上記「国産有機黒糖」、取り寄せて、初のフルーツサンド作りに使ってみました!↓
↑相変わらずフルーティーな良い香りで、サラッと口溶けが良く、爽やかな甘さで美味しかったです!