何から始める? その2~調味料を変える(古式・自然製法)

国産の、有機栽培やそれに準じる農法で作られた原料が用いられた、長期熟成・自然、古式製法の調味料を揃える。

調味料を変えるのは大きな転換点

醤油や味噌、塩、酢……。食事をするとき、私たちはこれらの調味料を必ず摂取します。それだけ食生活に密着しているものだからこそ、自然なものに切り替えることには大きな意義が生じます。

自然な、良い調味料は、まずとても「美味しい」です。とげとげしさがなく、まろやかな味で、深みがあります。私も今まで、より良い調味料へと少しずつ転換させてきた歴史がありますが、そのたびに驚かされるのです。

正直に言って、使う前は「原材料の栽培方法や熟成期間の違いでそんなに味が変わるのかな」と疑いの心があったりします。けれども実際にその醤油なり味噌なりを直接なめたり料理に使ったりしたときに、頭を電流が貫いたような衝撃が走ります。

「おお! 美味しい! なんだ、こんなに違うのか。もっと早く使っていれば良かった~」

食の不祥事が多発する現代において、安心して使える調味料を選ぶこと、そのための知恵を持つことは、健康な人生を送る上でも大切になってきます。

原材料表示を見る習慣をつける

それでは具体的に、調味料を買うときどんなことに気をつけたら良いのか? まず、原材料表示や商品説明をじっくり見る習慣をつけましょう。そして、以下のポイントをチェックしていきます。

・合成添加物、化学調味料(アミノ酸等)が入っていないか。
・使われている原料が国産であるか。
・有機JASマーク(※)がついている、または特別栽培(※※)原料使用と書かれているか。
・遺伝子組み換え原料が使われていないか。
・長期熟成であるか(味噌、醤油)。
・漂白、精製されていないか(砂糖、塩)

メーカーとしては、オーサワジャパンムソー創健社桜井食品光食品のものを選べば間違いないでしょう。

店頭で上記メーカーの商品の取扱いがない場合も諦めず、なるべく上記の条件を満たすものを探し、選ぶようにしてください。

また、近所の店になくても、インターネット通販を使えば自然派の調味料が簡単に入手できますので利用するのも手です。ネット通販で買えるマクロビオティック調味料についてはマクロビオティック食材・器具でご案内しているので参考になさってください。

ちなみに私は、ほとんどの調味料(醤油味噌など)をインターネット通販で手に入れています。宅配してくれますからまとめ買いしても重たい思いをしなくてすみますし、気軽に様々な自然派調味料を試せるので本当に助かっています。

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「有機JASマーク」とは「種まき又は植え付け前2年以上、禁止された農薬や化学肥料を使用していない田畑で栽培する。」(1)などの厳しい基準をクリアした有機食品(農産物、畜産物、加工食品)のみに与えられるしるし。
有機JASマーク
↑有機JASマーク。この下に認定機関名が入る。

※※「特別栽培農産物」とは「その農産物が生産された地域の慣行レベル(各地域の慣行的に行われている節減対象農薬及び化学肥料の使用状況)に比べて、節減対象農薬の使用回数が50%以下、化学肥料の窒素成分量が50%以下、で栽培された農産物」(2)のこと。

実際にチェック!

それでは実際に、オーサワジャパン 有機立科麦みそを例に、表示がどうなっているか見ていきましょう。

オーサワジャパン有機立科麦みそ

↑右下に、有機JASマークが見えます。

オーサワジャパン有機立科麦みそ

「国内産有機栽培原料使用」「長期熟成」「遺伝子組み換え不使用」の文字が確認できます。

オーサワジャパン有機立科麦みそ

↑原材料は「有機大麦」「有機大豆」「食塩」。余分な添加物は入っていません。

こんな感じで商品のすみずみまでチェックし、「なるべく良いものを選ぼうとする態度」を身につけていくと良いと思います。

今まで使っていた調味料は?

台所の調味料すべてを自然派のものにするのが最終目標ですが、だからといって使いかけの調味料を捨てたり、一度に全部買い替える必要はないと思います。

一気に変えられるのならそれはそれで良いのですが、財布に影響を与えることでもありますし、「今ある調味料を使い切ってから、順に一つずつ切り替えていく」という方法で構わないと思います。

また、自然派の調味料が口に合わない場合もあると思います。特にソース(ウスター、中濃など)は、自然派のものは砂糖の割合が少なかったり入っていなかったりするので、酸味が強くてその味に慣れるのが大変なこともあるかもしれません。

そういう場合は、市販の、口に合う調味料の中から、できるだけ素材の良いものを選んで使ってください。

次項:食材を良いものに

調味料への意識が変わったら、次はいよいよ食材(野菜、加工食品など)も良いものに変え、食生活を洗練させていきましょう。詳しくは次項何から始める? その3食材を変える(有機栽培・国産)で説明します。