何から始める? その6~主食とおかずの比率を変える
ご飯を増やす
マクロビオティックでは、主食を重視します。
現代では、「ご飯はエネルギー源でおかずで栄養をとる」という考え方が主流だと思いますが、それはご飯が白米であるときの話で、米の生命力の宝庫である「ぬか層、胚芽」が残っている玄米ご飯が主食であれば「ご飯で主たるエネルギーと栄養とたんぱくをとり、それで補いきれなかった栄養分を少なめのおかずでとる」という感覚になってきます。
ですから、ご飯の量が今まで少なかった方は、思い切ってご飯の量を増やしてみてください。適量は各人で異なると思いますが、主食だけでも腹が5~6割ほど満たされる量がひとまずの目安となると思います(のこりの4~5割はおかずで満たし、腹八分で食べ終えるイメージ)。
私の場合、マクロビオティックを始める前はご飯の量が140グラムでしたが、現在は200グラム食べています。
我が家の実際
ちなみに、我が家の食卓はいつもこんな感じです。↓
玄米ご飯、梅干し、炒りごま、たくあん、ゴボウ汁(ゴボウ、にんじん、大根、かぼちゃ、小松菜、生姜、玉ネギ、きのこ、昆布など)。(ゴボウ汁のレシピはこちら)
食べた感じ、ちょうど「ご飯が5割」くらいでしょうか。胃の調子がすぐれないときなどは、ここから味噌汁を抜いたものが食事になります。
具合が良くないとき、おかずは食べる気がしませんが、不思議とご飯(米)だけは食べられるものです。それだけご飯というものが人間の体にとって自然で、無理がないということなのでしょう。そういう観点から見ても、「主食は多く、おかずは少なく」というのは正しい主張に思えます。
主食がメインなのは楽
「ご飯が主役でおかずは添え物」という考えで食事を準備するのはとても気分的に楽なものです。それまでは、「ご飯で栄養をとる」という考えがなかったものですから、ご飯以上に野菜を食べなければいけないとおかず作りに躍起になっていました。
玄米ご飯さえあれば、あとはちょこちょこっと野菜があればいいんだなということになると、おかず作りへの精神的負担がかなり減ります。一汁一菜もなくて良いのです。一汁か一菜があれば十分なのです。
おかず依存から脱却するには7号食
ただ、今までおかずに頼ってきた方にとっては、「ご飯に頼る」感覚がなかなかつかめないかもしれません。
私がそうでした。ご飯が主食と頭でわかっていても、どうしても自分の中でおかずの存在感が大きく、栄養面でも精神面でもおかずに依存してしまっていたのです。
そんなときは、一つの荒行とも言える「7号食」を2~3日実行してみることをおすすめします。7号食とは、「主食がほぼ100%」の食事のことです。日本昔ばなしのおじいさん、おばあさんが食べそうな、「玄米ご飯、梅干し、たくあん」くらいの質素な食事です。
これが、おかず依存から脱却するのには一番効果的だと思います。玄米しか頼るものがない状況に追い込まれると、玄米に対する絶大な信頼感が生まれます。7号食実践について、詳しくは「7号食実践記」をご覧下さい。
次項:マクロビオティック基本食のガイドライン
いよいよ次の項(「何から始める? その7 マクロビオティック基本食の実践」)で、具体的なマクロビオティックの食事内容について説明していきます。