マクロビオティックをやっていれば病気にならないのか?

病気にならない体を作るのがマクロビオティックの主眼ですから、確実に、病気にかかりにくくなると思います。

病気にならないためのマクロビオティック

マクロビオティックは、創始者の桜沢如一氏が「ドーカシテ幼い子をのこして死ぬ母親がなくなるようにしたい、病気で死ぬ人をなくしたい」(*1)という強い思いから生み出したものです。

病気を治すためのものです。そして、病気が良くなったら、二度と病気にならないよう、健康を維持するための知識と実践力、判断力を身につけることを目的としたものです。

ですからもちろん、実践すれば、病気にかかりにくくなります。体調が良くなるだけでなく、意識が冴え、集中力も上がります。実体験として、そう感じます。

マクロビオティックは健康への最大の道ですから、うまく生活の中に取り入れられれば、確実に、元気でいられる時間は長くなると思います。

最終的に、小さな間違いが重なって病気になってしまうとしても、そこに至るまでの健康な期間を最大限に延ばせるのがマクロビオティックだと思っています。

自分が自分の医者であるという意識

ただ、マクロビオティックの実践というものは、きわめて個人的なものです。一人一人、性別も、生まれ育った場所も、環境も、活動強度も、すべて違います。その一人一人に一番適した、陰陽のバランスの取れた食事内容を考えられるのは、その本人しかいません。

対症療法としてのマクロビオティック利用であれば一時的なものなので誰かの指示を仰ぐこともできますが、一生を通してのマクロビオティックを考えたとき、誰かから教えてもらうのを待つのではなく、自分自身でマクロビオティックというものを自由に扱えるようにしておかねばいけません。

周りに医者も、マクロビオティックを知っている人もいなくて、教えてくれる本すらなかったとしても、自分の中に理論と実践法が確立されていれば何の問題もありません。自分が頼りです。自分が自分の医者なのです。

そのためには、多少面倒でも、最低限の理論は学び(*)、日頃からマクロビオティックを実践して体で覚えていきましょう。

(*マクロビオティックの理論を学ぶのに、ぜひ当サイトを利用してください。Q&A理論編「マクロビオティックの歴史・要点」からどうぞ)

健康への積極的な姿勢

「マクロビオティックをやっていれば病気にならないのか?」と、どこか受け身の態度でいるのではなく、「健康に生きるため、マクロビオティックの原理を利用してやろう」と積極的な態度で臨むことが大切です。

また、食をいくら良いものにしても、雪が降る中で薄着で立っていたり、長時間働いたのに休息をあまりとらなかったり、そんな無理をしていてはマクロビオティックでせっかくととのえた陰陽のバランスも崩れ、病気になってしまいます。

食事だけでなく、生活スタイル全般を「中庸」にととのえる努力をしなければいけません。

周囲のマクロビオティック実践者の実際

私の家系で一番早くマクロビオティックに取り組んだのは、母の兄(伯父)です(1937年生まれ)。

伯父は白血病でした。不治と言われたその病を、伯父は、厳格なマクロビオティックで治したのです。

そこから、母の家にマクロビオティックが取り入れられたそうです。食卓にはいつも梅干しごま塩鉄火味噌が置かれ、主食は玄米。調味料は、当時渋谷にあったオーサワジャパンまで出向いて買ったそうです(母の実家は静岡県)。

祖母は、病気もせず、薬の世話にもならず、85歳まで生きました。年相応の筋力の弱りはあったようですが、心がいつも元気で、白髪も少なく、80歳まで現役でラーメン屋を続け、最後までいきいきとした姿を私に見せてくれました。

祖母の存命中、毎年夏休みに静岡に遊びに行っていましたが、スイカを食べるとき、ふかしたさつまいもを食べるとき、トマトを食べるとき、必ず塩をかけられたのを思い出します。今思うと、陰性のものを塩で陽性化(*)する知恵だったのでしょう。

そうして、マクロビオティック的な家庭で育った母は、就職して実家を出て以来玄米から離れていましたが、私がマクロビオティックを勉強し始めたことで2006年に再び玄米食に戻り、「疲れにくくなった」と効果を実感。職場でも「風邪で休んだりしないよね、パワフルだよね」と羨ましがられる健康状態を保っています。

こうして見てみると、私も含め、マクロビオティックを取り入れて暮らした人間が大きな病気になった例は身近にはありません。逆に、食べ物のおかげでアトピー性皮膚炎が良くなったり(**)、前述したように白血病が治ったり、マクロビオティックには助けられてばかりです。

マクロビオティックを実践していれば「絶対に」病気にならない……なんて、そんなことは言えません。けれど、私はマクロビオティックが健康を強めてくれることを感じているし、信頼してもいます。

うまくつき合えば、これほど効果のある予防医療もないと思います。

(*食べ物の陰陽について詳しくは理論編「食物の陰陽判断」参照
**食物でアトピー性皮膚炎を治した過程について詳しくはマクロビオティックコラム「アトピー性皮膚炎との歩み」参照)

次項:甘いものがやめられない……

次の項(甘いものがやめられない!」)では、マクロビオティック実践において苦しんでいる人も多い砂糖とのつき合いに関して、良い解決法はないか考えてみます。

(引用:*1桜沢如一著 『宇宙の秩序』p.27)