マクロビオティック勉強に役立つ本の紹介

医者いらずのにんじんジュース健康法

医者いらずの「にんじんジュース」健康法 (PHP文庫)
医者いらずの「にんじんジュース」健康法
石原 結實著
価格: ¥ 520 (税込)
出版社: PHP研究所(2007/3/2)
「医者いらずのにんじんジュース健康法」を読んだ感想
空腹力』に続き、イシハラクリニック院長、石原 結實氏の著作です。

本書は、前半がビタミンやミネラルの説明(にんじんの効能についてもここで語られる)、後半が種々の病気に対する処方箋(主に野菜ジュースのレシピ)という構成になっています。

ビタミンについて驚いたのは、その語源です。なんと、ビタミンという言葉は米糠由来だったのです。

『フンク博士は米糠から白米病に有効な物質を抽出し、1912年、これを結晶化することに成功。この結晶がアミン(略)の性質をもっていたので、生命(vita)に関係するアミン(amine)という意味で、これをVitamine(ビタミン)と名付けました。』(p.18)

米糠すご~い! 玄米すご~い! と思わずにいられませんでした。

肝心のにんじんジュースについてですが、これについても納得のいく説明がなされていました。中でも印象的だったのが以下の記述です。

『ニンジンの中には、人体に必要なビタミン約30種、ミネラル約100種類の他、β-カロテンをはじめとする多数のファイトケミカルが含まれています。(略)われわれ現代文明人の「食の欠陥」を補完する最高の飲み物といえるでしょう。』(p.65)

人間の健康を保つのに必要なビタミンとミネラル130種が含まれているというのであれば、ニンジンは天然のパーフェクトサプリメントと言えますね。

マクロビオティックを実践していても、満遍なく栄養素を摂ろうとするとそれなりに手間がかかってくるので、そこを補うためにニンジンジュースを飲むというのはとても良い手だと思いました。

ただ、ジュースはマクロビオティックの原則から言えば「陰性」で、陰性体質でも飲んで大丈夫なのかと心配に思われる方もいらっしゃると思います。

石原氏は、漢方の知識もおありになるので、ちゃんとそのへんも考慮して代替案を提示してくださっています。

『ジュースは水分ですから、「冷え性の人にとっては、さらに体を冷やす」という懸念があるのです。

そういう人は、生ジュースの量を少なめにして、ショウガ紅茶(熱い紅茶に、すりおろしショウガと黒砂糖をそれぞれ適量入れる)を一~二杯飲まれると良いでしょう。ショウガ、黒砂糖、紅茶とも、漢方でいう体を温める陽性食品ですので、体を温め、排尿を増加して、生ジュースの効能を倍加してくれます。』(p.53)

黒砂糖や生姜はマクロビオティックでは「陰性」と呼ばれますが、漢方の陰陽では「陽性」ということになるのですね。このへんは、あまり陰陽という言葉にとらわれず、より自分の体に合った方法を採用すれば良いのかなと思います。

マクロビオティック+にんじんりんごジュースというのは最強の組み合わせなのではないかと思わせる一冊です。石原氏の著作は、今後も読んでみようと思っています。

追記:
にんじんりんごジュースで知る新たな世界』(マクロビオティックコラム内)に、実際にマクロビオティック生活ににんじんジュースを取り込んでみたときのことを書いてあります。

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北海道旭川市在住。お茶の水女子大学卒業。

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