長町武家屋敷跡「野村家」を見学~謁見の間、控えの間。狩野派の襖絵と庭園、茶室を堪能

第一優先観光場所

金沢駅(金沢百番街)でお土産(ますのすし、森八の和菓子)を購入したあとはいよいよ「武家屋敷跡 野村家」です!

ちなみに、金沢には観光名所がいくつもありますが、その中で私たちが第一優先観光場所として選んだのがこの「野村家」です。

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日本庭園ランキング3位

「古い時代の立派な邸宅を見るのが好き」というのが一番大きな理由ですが、その他にも、

●「2009年にミシュランの観光地格付けにて2つ星」
●「過去には米国の庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」誌の日本庭園ランキングで第3位」
(※1)
と、観光地として客観的な評価が高いことにも興味を引かれました。(引用※1:金沢旅物語
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バスフリー乗車券購入

まず、金沢駅東口すぐ近くの案内所で、金沢周遊バス一日フリー乗車券を購入(500円)します。

金沢周遊バス一日フリー乗車券を購入できるわかりやすい場所は、以下の星マークがついた二カ所。↓

金沢周遊バス一日フリー乗車券

金沢周遊バス一日フリー乗車券

↑一日フリー乗車券利用可能エリア(パンフレット(注:PDFファイル)に記載)内であれば、周遊バスでも路線バスでも何度でも乗り降りできます。周遊バスは一乗車で200円なので、バスに三度以上乗る予定の人はこれを買った方がお得です。

兼六園シャトルに乗車

バス乗り場にやってきた「兼六園シャトル」に乗り、8分。「香林坊(アトリオ前)」で下車。そこから「武家屋敷跡 野村家」まで徒歩約10分。↓

金沢駅から野村家
(画像出典:google map 画像内矢印、線、文字は筆者)

武家屋敷跡 野村家

↑情緒ある道のりを歩きます。

武家屋敷跡 野村家

↑道沿いに、金沢らしいお土産屋さんが軒を連ねます。立ち寄りたいけれど時間がないので、泣く泣く通過! まっすぐ野村家を目指します。そして……。

野村家に到着

武家屋敷跡 野村家

野村家に到着!!

武家屋敷跡 野村家

↑玄関を入ってすぐの左手に受付があるので、そこで入場料を支払います。大人一人500円ですが、ここで朗報!

金沢周遊バス一日フリー乗車券を提示すれば、一人50円割引になります!!

というわけで、持っていたフリー乗車券を見せて、本来は二人で1000円のところ、優待価格の900円で入場できました。

靴を脱いで下足入れにしまい、屋敷内に上がります。

当時の三分の一ほど

さて、こちらの野村家。前田利家の直臣「野村伝兵衛信貞のむらでんべえのぶさだ」の屋敷で、元々は「千有坪(約3000平方メートル)」の敷地面積があったそうなのですが、「武家制度の解体」により館の取り払いや分割などを経て、現在は、パンフレットに掲載の間取りから計算すると当時の約三分の一ほどの規模で公開されているようです。↓

武家屋敷跡 野村家
(画像出典:武家屋敷跡 加賀藩千二百石野村家 パンフレット)

控えの間

武家屋敷跡 野村家 控えの間

↑まずは控えの間襖絵ふすまえは、狩野派の絵師「山口梅園やまぐちばいえん」によるものです。

山口梅園は大聖寺藩士(武士)。心流剣術の名手でもあったそうで、「剣の腕が立つ絵師」だなんて想像するとなんだかかっこいいなあと思いました。

武家屋敷跡 野村家 控えの間

↑さすが名家の邸宅だけあり、「釘隠くぎかくし」(釘の頭を隠すための装飾的な金具)が随所に使われています。こういう細やかな心配りがさすが日本邸宅という感じです。

武家屋敷跡 野村家 控えの間

↑「控えの間」には他にも色々な「釘隠」が展示されていました。

謁見の間、仏間

武家屋敷跡 野村家 謁見の間

↑「控えの間」の隣、「謁見の間」。こちらの襖絵も、「藩士兼絵師」である山口梅園によるものです。こんな絵を描ける武士ってすごすぎる……。

武家屋敷跡 野村家 仏間

↑「謁見の間」の奥にある「仏間」。

上段の間

武家屋敷跡 野村家 上段の間

↑「謁見の間」の右手が「上段の間」。奥には庭が見えます。

武家屋敷跡 野村家 上段の間

↑「上段の間」を庭方向から見ると、狩野派の加賀藩御用絵師「佐々木泉景ささきせんけい」の襖絵を見られます。先ほどまでの襖絵とは違い、落ち着いた水墨画です。

うぐいす

武家屋敷跡 野村家 上段の間

↑「上段の間」から庭の濡れ縁に出る直前に「聲桶こうけい」という木の箱が置いてありました。

説明書きによると、「うぐいすの鳥籠を桐箱に入れて鳴き声を共鳴させ風情を楽しむ」ものだそうで、なんとも、金持ちの遊びというか、確かに良い響きなのでしょうが鶯にとってはたまらないなと思いました。

美しさの凝縮された庭園

武家屋敷跡 野村家 庭園

↑さあ、いよいよ庭園です! こぢんまりとしているけれど、整然と、美しさが凝縮されています。そして目に留まる一つの案内書き……。

武家屋敷跡 野村家 庭園

↑「Don't Step in Garden Please 庭へ降りないでください」……野村家では珍しい、英語併記の案内板。こんな注意書きを置かなければいけないなんて、よっぽど庭に降りる観光客が多かったのでしょうか。

武家屋敷跡 野村家 庭園

↑別角度から。濡れ縁に、一人の老紳士が腰掛けておられ、庭を眺めていたのが印象的でした。

石畳の先に

武家屋敷跡 野村家 茶室

謁見の間や庭園を鑑賞したら、庭に面した濡れ縁から秘密通路のような石畳を行き、その先の茶室を目指します。

武家屋敷跡 野村家 茶室

↑坪庭の風情を楽しみながら……。

武家屋敷跡 野村家 茶室

↑石の階段を上がっていきます。この石、とっても冷たくて、ストッキングを履いていた母が「足が冷たい! 苦痛!」と大騒ぎしていました。寒い時期にスカート姿でストッキングを履いて野村家へ出かける予定の方は、この石畳対策としてソックスも一枚持参すると良いかもしれません。

到着

武家屋敷跡 野村家 茶室

↑到着! 短い廊下の、右手が「茶室」、左手が「控えの間」です。

武家屋敷跡 野村家 茶室

↑「茶室」に隣接した「水屋」には係の女性が常駐しており、申し出れば茶室にて300円で抹茶をいただけます。私たちが行ったときには、お客さんのどなたも見学だけで、抹茶を召し上がってはいらっしゃいませんでした。

茶室

武家屋敷跡 野村家 茶室

↑それでは茶室にお邪魔します。入り口は低く、身をかがめて入ります。

武家屋敷跡 野村家 茶室

↑赤い敷物が目に鮮やかです。狭いですが落ち着けます。

二階から庭園を見下ろす

武家屋敷跡 野村家 茶室

↑茶室の窓から外を見下ろしてみました。庭が見えます。

武家屋敷跡 野村家 茶室

↑廊下を挟んで左手にあった「控えの間」の窓から見た庭。日本庭園は、一階から見れば綺麗だけれど二階から見るとイマイチ……となることがある気がしますが、野村家の庭園はどこから見ても楽しめます。

展示資料室「鬼川文庫」

「茶室」は四畳半、「控えの間」は六畳と、ともにこぢんまりした和室で、見学はすぐに終わりました。残すは資料展示室の「鬼川文庫」です。↓

武家屋敷跡 野村家
(画像出典:武家屋敷跡 加賀藩千二百石野村家 パンフレット)

武家屋敷跡 野村家 鬼川文庫

↑江戸時代の古地図や古銭、刀剣などが展示されています。

武家屋敷跡 野村家 鬼川文庫

↑金沢らしく、九谷焼もありました。写真は、加賀出身の九谷庄三くたにしょうざ(1816年生、1883年没)作の「大鉢」。

武家屋敷跡 野村家 鬼川文庫

↑こちら、江戸中期の釜師、能都出身の宮崎寒雉みやざきかんち(1712年没)作の「菊型手炉きくがたてあぶり」。ただ手を温められれば良いというのではなく、菊型にして見た目の楽しさも追求しているところが芸術だなあと思います。

野村家入館から34分

こうして、たっぷりと野村家を満喫。時間を気にせず思う存分見学しようとそれまで一度も見なかった時計に目をやると、11時10分

意外にも、野村家に入ってからまだ34分しか経っておらず、野村家の見学に時間がかかれば諦めようと思っていた兼六園が射程範囲に……。

しかし! 金沢駅に13:00までに戻ってくるには、「11:18発」の兼六園行きバスに乗る必要がどうしてもあります。

バス停まで徒歩10分の道のりを、残り8分で戻らなければいけません!

その事実がわかり、私たちは慌てて野村家を飛び出しました。

バス停までひたすら急ぐ

金沢駅から野村家
(画像出典:google map 画像内矢印、線、文字は筆者)

↑還暦を迎えた母を走らせるわけにもいきません。元来た道を、ひたすら早足で歩きます。

そして、あと一つ横断歩道を渡ればバス停……というところまで来て、赤信号の足止めをくらいました。時間はすでに定刻の「11:18」。早く青信号になってくれ……と思ってジリジリしているところに、向こうからバスが来るのが見えました

↓バス停にバスが停まります。ああーっ、あれに乗れないと、兼六園に行けない!!

バスに向かって走る

信号が青に変わると同時に、私はバスに向かって手を上げながら猛然と走り始めました。

車道へと発進しかけていたバスは、私に気づいたのかどうかはわかりませんが、動きを止めてくれました。

途中、植え込みの木の根に足を引っかけて転びそうになりながらも、バスに駆け込みます。続いて、母も乗車できました(結局、最後の最後で母を走らせてしまいました)。

ぜえ、ぜえ……。

間に合った……。

兼六園へ

間一髪とはこのことだと思いました。このバスに乗れなければ兼六園へは行けなかったので、本当に、乗れて良かったです。

こうして私たちは、金沢といえば真っ先に名が上がる超有名観光名所「兼六園」へ向かったのでした。(→「兼六園見学。名物のことじ灯籠を撮影したつもりが間違えた」に続く)

運営者:遠藤

金沢・福井旅行記」の運営者です。北海道旭川市在住。平泉寺白山神社参拝を目的として、五年に一度は北陸に訪れるのが目標。

ちなみに、「健康探究ブログ」が現在のメインサイトなので、よろしければチェックしてみてください。

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