玄米・ごぼう汁基本食健康法ワンポイントQ&A

「玄米・ごぼう汁基本食」の食材の選び方は?

玄米・ごぼう汁基本食」を作る際、食材(野菜、米、調味料)の選び方で留意する点は何か?
野菜・米…国産でなるべく有機栽培(自然農法、特別栽培)のもの
調味料…

味噌、醤油国産、有機栽培(または特別栽培、自然栽培)の原料が用いられた、長期醸造のもの。

は精製されていない自然塩。

…圧搾法で絞ったもの(化学溶剤不使用)。

健康の礎とするために食べる「玄米・ごぼう汁基本食」ですから、使う食材も健康なものを選びます

野菜・米の選び方

国産

まず、大前提として国産のものが良いです。日本に暮らす人の体には、日本で育った作物が一番なじみます。

輸入農産物には輸送中の虫食いに耐えられるよう殺菌剤、防カビ剤、農薬が多くかけられている(ポストハーベスト)ので、それを避ける意味もあります。

有機栽培、自然農法、特別栽培

さらに、有機栽培、自然農法、特別栽培など、なるべく農薬や化学肥料に頼らず育てられたものを選ぶようにするのが、玄米・ごぼう汁基本食の効果をより高めるコツ。

生命力の強い食物を食べ、そのパワーをもらいましょう。

【有機栽培とは】

有機農産物を選ぶ際は、有機JASマークがついているものを選ぶと間違いがないです。

有機JASマーク

有機JASマークは、

堆肥等による土作りを行い、播種・植付け前二年以上及び栽培中に(多年生作物の場合は収穫前三年以上)、原則として化学的肥料及び農薬は使用しないこと

遺伝子組み換え種苗は使用しないこと

(引用:農林水産省有機食品の検査認証制度

などの国が定めた基準を満たした農産物や農産物加工品につけられています。

↑2023年現在、うちで食べている米はこちら。ここのお店(京の米職人)は、真空パック包装をしてくれるので、米が長持ちして良いです。

【自然農法とは】

化学肥料や農薬に頼らない農法として、有機栽培の他に自然農法というものもあります。

有機栽培においては、肥料や農薬として天然物質(炭酸カルシウムや食酢など)の使用が認められていますが、自然農法ではこれらの天然物質すら極力使わず、自然に任せた栽培方法がとられています。

自然食品店に置かれた野菜などにこの栽培法のものを見つけることがあります。国による認定というものはありませんが、信頼が置けると思います。

(自然農法について詳しくはwikipedia自然農法、および財団法人自然農法国際研究開発センター参照)

【特別栽培とは】

通常の半量以下の農薬と化学肥料で育てる方法を特別栽培といいます。

※特別栽培農産物とは…
その農産物が生産された地域の慣行レベルに比べて、節減対象農薬の使用回数が50%以下、化学肥料の窒素成分量が50%以下

有機栽培や自然農法の農産物が手に入らないときは、この特別栽培農産物を用いると良いと思います。

農薬のかかったものしか手に入らない場合は……

有機・無農薬栽培のものがベストとはわかっていても、手に入らない場合もあります。そんなときにできる、残留農薬低減の工夫方法を「農薬などをなるべく無害化する方法は?」に書きましたのでご参照ください。

調味料(味噌・塩・醤油・油)の選び方

玄米・ごぼう汁基本食」に使う調味料・油は、

ごぼう汁に用いる味噌、ごま油
鉄火味噌玄米おにぎりを主食にする場合は
梅ねぎ納豆ご飯を主食にする場合は醤油(orめんつゆ)

となります。

健康のため、味のため、長続きさせるために

調味料や油というのは、質によって値段がピンキリで、安くあげようと思えばいくらでも安くできますが、「玄米・ごぼう汁基本食」に用いるものに関して言えば、安全な素材を用い伝統的な製法で作られたものを選びます。

これはまず体のため、健康のためですが、味のため、ひいては「玄米・ごぼう汁基本食健康法」を長続きさせるためでもあります。

良い素材で丁寧に作られた調味料はとても美味しいです。甘みがあり、味に奥行きと複雑さがあります。

玄米・ごぼう汁基本食」は、質実剛健なメニュー構成で、派手さがないので、美味しくなければ続けるのがつまらなくなってしまうかもしれません。

より深々とした美味しさを醸し出し、体も舌も喜ばせる「玄米・ごぼう汁基本食」にするために、調味料を良いものにすることはとても重要になります。

味噌・醤油

味噌と醤油は、国産、有機栽培(または特別栽培、自然栽培)の原料が用いられた、長期醸造のものを選びます。

この、長期醸造というのが密かなポイントです。少なくとも一年は熟成されたものが良いです。より美味しく、体になじみます。

また、熟成に時間をかけた分、陰陽の観点からいうと陽性になっており、体を活性化させる働きが強くなっています。

そのような味噌や醤油には天然醸造という表記があることが多いです。

商品の説明に、熟成期間が曖昧な表現(じっくりと熟成、など)ではなく、はっきりと「二夏以上、二年以上」などと書かれているものを選びましょう。

【おすすめ味噌】

ネットで簡単に入手できる良質の味噌としておすすめしたいのがオーサワジャパンの有機立科米みそです。

↑原材料は、国産の有機米、国産有機丸大豆、天日塩。熟成期間は一年以上。非加熱の生味噌です。

有機JAS認定商品でもあり、品質はお墨付きです。

【おすすめ醤油】

醤油は、海の精の「有機旨しぼり醤油」とオーサワジャパンの「木桶造りしょうゆ」を場合によって使い分けています。

高価だが質が良く美味しい醤油

↑「有機旨しぼり醤油」は、木樽で二夏以上長期熟成した生醤油。使っている丸大豆、小麦ともに国産有機栽培のもので、塩は国産自然塩(海の精)という完璧さです。

味も文句なし! 甘くて、最初になめたとき、みりんが入っているのかと錯覚したほどです。

ただ、こちらの醤油は値が張ります(1Lで1674円)! 納豆のタレや刺身につけるために使うだけなら問題ないですが、煮物など、大量に使いたいときは、もう少し財布に優しい「木桶造りしょうゆ」を使います。

値段・品質が中庸で、普段使いしやすい醤油

↑こちらは1Lで1209円。国産小麦、国産丸大豆、天塩使用で、木樽で二夏以上長期熟成。有機JAS認定品ではありませんが、その質は十分に素晴らしく、また、美味しいです。

【おすすめ塩】

おにぎりの周りにつけるは、精製されていない自然塩を選びます。

玄米ご飯と、海苔だけでは味気ないものです。そこに少量の滋味深いが加わることで、「どうして!」と思うほどおにぎりは美味しくなります。

おにぎりにおける塩はかくも肝心要です。量を使うわけでもないので、自然な、より美味しい塩を使ってみてください。

国産の海塩がおすすめ

自然塩には大きく分けて、

外国産の天日塩を国産の海水に溶かして煮詰めたもの

国産の海水を煮詰めたもの

の二種類がありますが、身土不二の観点から考えてよりおすすめなのは、国産の海水を煮詰めたものです。

製法として最も伝統的で、ミネラル分やにがり成分が自然な形で残っているためまろやかな美味しさがあります。

にがりには吸湿作用があり、しっとりしていて固まりになりやすいので、サラサラした焼き塩タイプが使いやすいです。

以上の条件を満たすものとして、海の精 やきしおがおすすめです! 伊豆大島を流れる黒潮の海水のみが原料の、古式製法で作られた塩です。

旨みがある塩としておすすめのもの

また、焼き塩ではないのでしっとりとしていてやや使い勝手に欠けるものの、とても旨みがあって美味しい塩として最近気に入っているのはこちらの「粟国の塩(あぐにのしお)」です。↓

↑料理の最後、味をととのえる塩として使うのにおすすめします。

【おすすめ油】

玄米・ごぼう汁基本食」に必須の「ごぼう汁」を作る際、最初にごま油で野菜を炒めます。

(ごまという植物は陽性で、ごぼう汁の特性(虚弱を元気にする)をより強めるため、ごま油を使います。風味もよく合います。)

このとき使うごま油は、昔ながらの圧搾法で作られたものを選びます。圧搾法で作られたごま油は化学的処理がされていないので安全です。

はっきりと圧搾法と書かれたものを選びましょう。曖昧な表現(ゆっくり搾った、など)の場合は溶剤抽出法が用いられているかもしれません。

溶剤抽出法とは、石油系の溶剤で植物の油脂分を溶かし出す方法です。(*1)

できあがった植物油の中に化学溶剤が微量ながらも残っている可能性があり、安全とは言えません

圧搾法のものと比べ、食べたときに胃にもたれやすいので、体でもその違いがわかると思います。

安全な食材を

以上見てきたように、「玄米・ごぼう汁基本食」で使う野菜、米、調味料には、なるべく安全で自然なものを選ぶようにしましょう。

次項:体に良くないものもOK?

次項『体に良くないものでも食べて良いのか』では、「玄米・ごぼう汁基本食健康法」における「一日一回の基本食」以外の食について説明します。

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参考:
*1 健康328溶剤抽出法