マクロビオティック道の終点を迎えた経緯その1
2009.9.25 | マクロビオティックからの卒業
マクロビオティックという学舎を卒業し、自分だけの健康道を歩むと前回のコラムに書いたが。
なぜマクロビオティック道ではなく、似てはいるがまったく異なる道を歩もうと決意するに至ったか、その経緯を振り返ってみたい。
兆候は、すでに今年の四月あたりからあらわれていたように思う。マクロビオティックの本も読み尽くし、実践も熟練の域に達し、新しいことがなくなって飽き始めていた。
これじゃいかんと焦り、マクロビオティックの中で少しでも未知のものがあればそれを調べたりして気を紛らわせたが、ネタはすぐに尽きる。やぶれかぶれになって、マクロビオティック以外の健康法に手を出したら体調が崩れた。
マクロビオティック実践者なのに、大きな風邪をひいた。
この事実は、私の中にあったマクロビオティックというガラスの砦を粉々に打ち砕いた。
私は、マクロビオティックをやってさえいれば病気にならないと、なかば本気で信じていた。
だが病気になった。夢から覚めたような気分だった。
いや、しっかりとマクロビオティックを実践できていれば風邪などひかなかっただろう。私がマクロビオティックの原則を破り、勝手に他の健康法に手を出したから風邪をひいたのだ。
だがそれまで三年近く、かなり厳密にマクロビオティックをやっていたわけだから、そんなちょっとのことで崩れてほしくはなかった。
しかし崩れて良かったのだ。私は病を得て、孤独ではなくなった。
それまで、自分が孤独と感じていることに気づいていなかった。気づいたのは、テレビで風邪薬のコマーシャルを見たとき。
マクロビオティックをバリバリ実践して健康を維持しているときは、風邪薬のコマーシャルなど私とは無関係のものだった。 風邪で困っている人の感覚がわからない。風邪? それって何? ってなもんだった。
けれど、風邪をひいた身には、風邪薬というものがとても近しく感じられた。そして思った。「みんなと同じになれた」。
みんなと同じ。そう感じてほっとしている自分を発見し、私は驚いた。私は大衆の病である「風邪」をひいて、風邪をひくような普通の人々の仲間になれたと思って嬉しかったのだ。
ニュースを注意深く見ていると、相撲取りも、野球選手も、皆インフルエンザにかかったりしていた。
健康体の代名詞とも言えるようなスポーツ選手でもインフルエンザになるんだ。そうかあ、みんな一緒だね!
私は無意識のうちに、大多数である非マクロビオティック実践者と自分は違う人種だと感じていたようなのだ。
みんなとは違う、なんだか変わったところに属している。そんな気分があったようなのだ。
風邪をひいたことで、猥雑ではあるけれどにぎやかで活気にあふれた人里に降りてこられたような気がした。
風邪は、私が皆と同じ人間であることの証だった。
私はこれからも、みんなと同じところで暮らしたい。
そのためにはどうしたらいいの?
"マクロビオティック"という固有名詞が、自分の中で少しずつ重たくなってきていた。
次回(その2)に続く…
【マクロビオティック道の終点を迎えた経緯:記事一覧】
なぜマクロビオティック道ではなく、似てはいるがまったく異なる道を歩もうと決意するに至ったか、その経緯を振り返ってみたい。
兆候は、すでに今年の四月あたりからあらわれていたように思う。マクロビオティックの本も読み尽くし、実践も熟練の域に達し、新しいことがなくなって飽き始めていた。
これじゃいかんと焦り、マクロビオティックの中で少しでも未知のものがあればそれを調べたりして気を紛らわせたが、ネタはすぐに尽きる。やぶれかぶれになって、マクロビオティック以外の健康法に手を出したら体調が崩れた。
マクロビオティック実践者なのに、大きな風邪をひいた。
この事実は、私の中にあったマクロビオティックというガラスの砦を粉々に打ち砕いた。
私は、マクロビオティックをやってさえいれば病気にならないと、なかば本気で信じていた。
だが病気になった。夢から覚めたような気分だった。
いや、しっかりとマクロビオティックを実践できていれば風邪などひかなかっただろう。私がマクロビオティックの原則を破り、勝手に他の健康法に手を出したから風邪をひいたのだ。
だがそれまで三年近く、かなり厳密にマクロビオティックをやっていたわけだから、そんなちょっとのことで崩れてほしくはなかった。
しかし崩れて良かったのだ。私は病を得て、孤独ではなくなった。
それまで、自分が孤独と感じていることに気づいていなかった。気づいたのは、テレビで風邪薬のコマーシャルを見たとき。
マクロビオティックをバリバリ実践して健康を維持しているときは、風邪薬のコマーシャルなど私とは無関係のものだった。 風邪で困っている人の感覚がわからない。風邪? それって何? ってなもんだった。
けれど、風邪をひいた身には、風邪薬というものがとても近しく感じられた。そして思った。「みんなと同じになれた」。
みんなと同じ。そう感じてほっとしている自分を発見し、私は驚いた。私は大衆の病である「風邪」をひいて、風邪をひくような普通の人々の仲間になれたと思って嬉しかったのだ。
ニュースを注意深く見ていると、相撲取りも、野球選手も、皆インフルエンザにかかったりしていた。
健康体の代名詞とも言えるようなスポーツ選手でもインフルエンザになるんだ。そうかあ、みんな一緒だね!
私は無意識のうちに、大多数である非マクロビオティック実践者と自分は違う人種だと感じていたようなのだ。
みんなとは違う、なんだか変わったところに属している。そんな気分があったようなのだ。
風邪をひいたことで、猥雑ではあるけれどにぎやかで活気にあふれた人里に降りてこられたような気がした。
風邪は、私が皆と同じ人間であることの証だった。
私はこれからも、みんなと同じところで暮らしたい。
そのためにはどうしたらいいの?
"マクロビオティック"という固有名詞が、自分の中で少しずつ重たくなってきていた。
次回(その2)に続く…
【マクロビオティック道の終点を迎えた経緯:記事一覧】
マクロビオティック道の終点を迎えた経緯その1
マクロビオティック道の終点を迎えた経緯その2
マクロビオティック道の終点を迎えた経緯その3
【マクロビオティックから巣立つきっかけとなった病気のことについてのコラム】マクロビオティックに飽きるとき
生きていれば風邪くらいひくさ〜マクロビオティックをやっていても
病気を受け入れる
マクロビオティックと堕落論
病気になって得るもの

- 1.マクロビオティックは苦しいか?
- 2.好きにも嫌いにもなりたくない〜マクロビオティックとの距離
- 3.西洋医学とマクロビオティックの両立〜親知らず抜歯後の体験
- 4.電子レンジ、電磁調理器がダメと言われても
- 5.マクロビオティックは誰のもの?
- 6.人生が先、マクロビオティックは後。
- 8.制限ではなく解放
- 9.マクロビオティック独学のススメ
- 10.マクロビオティックを信じてみる気になった理由
- 11.静の般若心経と動の無双原理
- 12.ハメを外すための節制〜要はメリハリ
- 13.マクロビオティックをオープンにしたい
- 14.食べ過ぎると風邪をひく
- 15.前は食べられたものが食べられない〜読者様より
- 16.朝、食欲がない〜読者様より
- 17.マクロビオティックへの批判
- 18.邪食? 普通の食?
- 19.マクロビオティックのトラウマ〜母の囚われ
- 20.健康な人のマクロビオティック
- 21.越えなければいけない壁〜マクロビオティック実践の難関
- 22.食事は仕事〜体を養うための食
- 23.病気の人のマクロビオティック
- 24.一食分の玄米の量(グラム数)
- 25.マクロビオティッ苦
- 26.マクロビオティックが治すのではない
- 27.7号食はマクロビオティックの象徴
- 28.豊かな食事の「危険」とは何か
- 29.マクロビオティックグルメ食べ歩きはマクロビオティックか
- 30.マクロビオティックだけで精神修養できるのか
- 31.楽をしたいなら苦労も背負う
- 32.マクロビオティックが「偉そう」?
- 33.マクロビオティックを理解した道筋の再現
- 34.失敗を繰り返して強くなる
- 35.空腹が薬
- 36.マクロビオティックはおすすめできない?
- 37.厳しいorゆるゆる? 各人に合ったマクロビオティック
- 38.マクロビオティック成功の秘訣-信じること
- 39.独学という勉強方法を信頼する理由
- 40.「食べられなくなった」のではない
- 41.マクロビオティック的進歩の目安…人の食事が気にならない
- 42.強くない体に守られている

- 1.初めての「梅酢で寿司飯」体験記
- 2.マクロビオティック優秀献立「おにぎり・ごぼう汁定食」誕生秘話
- 3.初めての「鉄火味噌(てっかみそ)」体験記
- 4.中庸で変わる体と心〜サインは月経周期28日
- 5.マクロビオティックは超高級
- 6.私の目指す健康=松岡修造
- 7.無月経を吹き飛ばす恋のパワー
- 8.初めての「ねぎ味噌」体験記
- 9.初めての「マイースのハンバーグ」体験記
- 10.皮つきりんごが美味い!
- 11.全粒粉で小麦粉料理の地位向上!
- 12.カップ麺もスナック菓子も、見ざる、言わざる、聞かざる。
- 13.自分をマクロビオティック実践者だなあと感じるとき
- 14.クローン牛・豚が解禁? マクロビオティック実践者の心構え
- 15.厳しさが連れてくる美しさ、苦しみが連れてくる喜び
- 16.人間の深みが増すとき
- 17.続・皮つきりんごが美味い!〜竹嶋さんの無農薬ジョナゴールド
- 18.苦痛は菩薩
- 19.大凶は大吉、大吉は大吉
- 20.掌編小説:マクロビオティックとの対話〜桜下の老人
- 21.肉は、もうわかった。〜憑き物が落ちた瞬間〜
- 22.マクロビオティックで長生き遺伝子発動
- 23.ショックからの立ち直り方〜アベコベの法則+α
- 24.素材を選べば害は減る〜肉でも乳製品でも
- 25.大根葉の水耕栽培でお得気分
- 26.初めての「豆腐チーズ」体験記
- 27.倒れた妹をオーサワジャパンが救う
- 28.初めての「手作り納豆巻き」体験記
- 29.揚げ物の食べ過ぎで頭痛、吐き気
- 30.外食前の玄米おにぎり
- 31.回転寿司にティーバッグ持参
- 32.初めての「完全粉からセイタン作り」体験記
- 33.初めての「グルテン粉からセイタン作り」体験記
- 34.歯医者のストレスとコーヒー
- 35.マクロビオティックは偏食?
- 36.「チャヤマクロビオティックレストラン」探訪記
- 37.「パティスリーシンプルモダンマクロビオティック」探訪記
- 38.大宮氷川神社でマクロビオティックピクニック
- 39.外見は綺麗に、中身は僧侶
- 40.マクロビオティックをやっていないのに苦しんでいる人
- 41.煮詰まってイライラしたらりんごを食べる
- 42.しなびた大根の救済策
- 43.井草八幡宮参拝& 帰って有機そば
- 44.欲望を信じる
- 45.初めての「がんに効く玄米ご飯の炊き方」体験記
- 46.ソバカキって何? 深大寺で初めてそばがきを食す!〜前編〜
- 47.ソバカキって何? 深大寺で初めてそばがきを食す!〜後編〜
- 48.初めての「そばがき手作り」体験記
- 49.初めての「生しぼりにんじんジュース」体験記〜前編〜
- 50.初めての「生しぼりにんじんジュース」体験記〜後編〜
- 51.初めての「食養第一期食そばパン作り」体験記
- 52.スナック菓子を前にして思うこと
- 53.マクロビオティックとウォーキング〜前編〜
- 54.マクロビオティックとウォーキング〜後編〜
- 55.忙しい人のためのチャーハンおにぎり弁当
- 56.マクロビオティックで自炊力アップ
- 57.除毒してジャスミンティーを入れる
- 58.三年番茶ブレンドで陰性を和らげる
- 59.初めての「銀座吉水でランチ」体験記
- 60.にんじんりんごジュースで知る新たな世界〜前編〜
- 61.にんじんりんごジュースで知る新たな世界〜後編〜
- 62.妹の作る栄養不良回復御膳
- 63.除去食ベースのマクロビオティック料理

- 1.「スーパー活力なべで玄米炊き」失敗談
- 2.曖昧レシピで謎のスープ(失敗談)
- 3.実行が一番難しいこと(失敗談)
- 4.電子レンジ回避で玄米腐らせた(失敗談)
- 5.完全粉(全粒粉)でパン作り失敗談
- 6.笑うしかない極短全粒粉うどん(失敗談)
- 7.にんじんりんごジュース飲み過ぎて失敗〜前編〜
- 8.にんじんりんごジュース飲み過ぎて失敗〜後編〜
- 9.栄養失調〜いわゆる夏バテ〜第一話
- 10.栄養失調〜いわゆる夏バテ〜第二話
- 11.栄養失調〜いわゆる夏バテ〜第三話
- 12.栄養失調〜いわゆる夏バテ〜第四話
- 13.栄養失調〜いわゆる夏バテ〜第五話
- 14.栄養失調〜いわゆる夏バテ〜第六話
- 15.栄養失調〜いわゆる夏バテ〜最終話

- 1.砂糖がダメ? そんなの知らん (マクロビオティック開始〜三ヶ月目)
- 2.白砂糖が甘い、カレーがくどい (四、五ヶ月目)
- 3.本物の醤油の力と7号食 (六ヶ月目)
- 4.7号食パニックと勉強 (七ヶ月目)
- 5.おにぎり・ごぼう汁定食開発、生理ストップ (八ヶ月目)
- 6.干し芋で銀歯が外れる (九ヶ月目)
- 7.欲望のぶり返しと生理復活 (十ヶ月目)
- 8.歯の恐怖で心ここにあらず (十一ヶ月目)
- 9.根性の流動食と噛めない苦しみ (一年目)
- 10.ジュース、カップ麺の代替食研究 (一年一ヶ月目)
- 11.噛めるようになってきた (一年二ヶ月目)
- 12.暴走、失敗、抜歯、暴走 (一年三ヶ月目)
- 13.失敗からおにぎり、活力鍋で玄米 (一年四ヶ月目)
- 14.精神のきらめき初体験!! (一年五ヶ月目)
- 15.月経周期28日と混乱! (一年六ヶ月目)
- 16.理論勉強の大詰めと落ち着き! (一年七ヶ月目)
- 17.もっと自由な境地へ! (一年八ヶ月目)
- 18.制限のないマクロビオティック! (一年九ヶ月目)
- 19.実験は続く! (一年十ヶ月目)



























